世界中どこだって基本的には同じこと

「僕の小説が語ろうとしていることは、ある程度簡単に要約できると思います。

それは「あらゆる人間はこの生涯において何かひとつ、大事なものを探し求めているが、それを見つけることのできる人は多くない。そして運良くそれが見つかったとしても、実際に見つけられたものは、多くの場合致命的に損なわれてしまっている。

にもかかわらず、我々はそれを探し求め続けなくてはならない。そうしなければ生きている意味そのものがなくなってしまうから」ということです。

 

これは−僕は思うのですが−世界中どこだって基本的には同じことです。日本だって、中国だって、アメリカだって、アルゼンチンだって、イスタンブールだって、チュニスだって、どこにいたところで、僕らが生きていることの原理というものはそんなに変わりはしない。

だからこそ我々は場所や人種や言葉の違いを越えて、物語を−もちろんその物語がうまく書けていればということですが−同じような気持ちで共有することができるわけです。」

『村上春樹 雑文集』

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